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COLUMN

プロダクティブ・エイジングの実現に向けて日々の暮らしでできること

2019.12.20

毎日の食の積み重ねがポジティブで健康な老後を作る

プロダクティブ・エイジングを叶えるために日常生活で心がけることはなんだろうか。健やかに歳を重ねる秘訣はあるのか。今回はプロダクティブ・エイジングの実現を大きく左右する食のお話。「医食同源」という言葉があるように、健やかな身体作りには多彩な食材をバランスよく組み合わせた栄養価の高い食事が欠かせない。プロダクティブ・エイジングに通じる食生活をご紹介しよう。

時間は一方向に一定に流れ、そして老化もまた同様に、一方向に一定速度で進んでいく……、多くの人は老化についてそんな印象を持つかもしれない。実際は、季節によって体調の波があることを誰もが実感しているはずだ。私たちの体調は日々変化し、好不調を繰り返す。気圧変動や寒暖差の激しい季節の変わり目はなおさらである。女性の場合はさらに月経周期の影響も受ける。

さて、日本の伝統を振り返ってみるとこうした季節の変わり目には、節分や彼岸、二十四節気や五節句を含む「雑節」と呼ばれる特別な暦日があり、そういった暦日に伴う四季折々の行事にはそれに即した行事食をいただく習慣がある。行事食には、神様への捧げ物として食卓にご馳走を並べ、特別な「ハレの日」として日常と区別する意味があった。と同時にそれは、季節の変わり目には特別な料理を口にすることで体調を崩しやすい時期を健やかにに乗り切ろうという、先人が編み出した生活の知恵でもあった。これらの行事や行事食は日本人の心を育むと同時に、自分の健康を意識させ体調を整える役割を担ってきたのである。

季節によって移り変わる自然に寄り添って暮らしている日本人にとって、行事とともに先人の知恵たる伝統食をいただいて日々の行動や食生活を振り返る習慣は、非常に大きな意味があった。だからこそ行事食や郷土料理は長く伝承されてきたわけだが、いま提案したいのは、それを手本に現代的な食生活や食習慣を見直すことである。どうして食材には旬があるのか、行事食にそれらが取り入れられているのはどういう意味があるのか。その背景を見直してみれば、そこに込められた意味も自ずと浮かび上がってくる。NOMONが取り組もうと考えているのは、そのエッセンスをいま一度食生活に取り入れ、ニュートラシューティカルと組み合わせてみること。日本の伝統と最先端テクノロジーを融合し、そこから新しい価値を生み出すことができれば、プロダクティブ・エイジングの実現のための日本ならではの智恵としてグローバルに広めることができるだろう。

食習慣からプロダクティブ・エイジングを考える試みの第一歩として、NOMONが注目したのは「七草粥」。7つの若菜の生命力をいただくとともに青菜の不足しがちなこの時期に、青い物からビタミンとミネラルを補給するという、古人の優れた知恵を感じさせる行事食である。さらに消化吸収の良いおかゆで、年末年始の飲み過ぎ・食べ過ぎで弱った胃腸を労るという、実に理にかなったレシピなのだ。今回は、ニースにレストランを構えるフレンチのシェフでありながら「うま味」の啓蒙普及活動に取り組む松嶋啓介さんとタッグを組み、食イベント「七草粥いただきます-喰い改よ-」を開催する。

これはただの料理教室ではない。自分の食習慣と向き合ってもらうため、参加者にはイベント前1週間の食事内容を食生活管理・改善アプリに記録していただき、日頃、自分に不足している栄養素を客観的に把握してもらいたいと考えている。食の世界からプロダクティブ・エイジングを考えることで、科学やエビデンスといったキーワードを敬遠しがちな層にもニュートラシューティカルに親しんでもらえるはずだ。

七草粥をきっかけに食生活を振り返り、自分の身体と向き合い、日本の伝統に込められた意味に思いを馳せてみる。そんなひと時もまた、プロダクティブ・エイジングの入り口となる。NOMONはそう考えている。

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