細胞を内側から活性化させる

NMN

ニコチンアミドモノヌクレオチド

NMNとは

NMN(ニコチンアミドモノ
ヌクレオチド)とは、
もともとヒトや生物の
体内で自然に作られている物質で、
人間すべての活動に不可欠な細胞の
エネルギーを生み出すために必要なものです。
そして、老化現象を遅らせる効果が
期待されています。
AGING HALLMARKS

老化研究の世界基準である
AGING HALLMARKは左図のように
12の老化要因を元に成り立っており、
NMNをスコア化し当てはめると
12個の内、7つの要因に関係しています(図)

このような事から、NMNは
最も老化制御に効果がある栄養成分の
ひとつとして知られています。

12の老化要因 NMN By AGING HALLMARKS

老化抑制のメカニズムと
NMNの役割

老化制御のメカニズムとNMNの役割を理解していただくために、NAD+、ミトコンドリア、サーチュインを通してご説明します。
NMN含有量 図

[ NMN ]

NMNを口から摂取すると細胞内に取り込まれ、
NAD+に変換されると考えられています。
↓

[ NAD+ ]

NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)は
あらゆる生物の細胞に入っていて、
エネルギーを生み出す際に使われるいわば、体内の代謝の源です。
しかし、NAD+は歳を取れば取るほど体内から減っていきます。
そして、NAD+そのものを摂取しても
細胞には取り込まれないことがわかっているため、
NAD+の前駆体であるNMNを摂取することが
効率的であると考えられます。
NAD+は、以下の2種類の方法で
老化抑制に利用されることが期待されています。
↓

ミトコンドリアでの
エネルギー(ATP)産生

ATPとは、すべての生物が生きるために使うエネルギーのことです。すべての真核細胞やほとんどの古細菌と細菌がNAD+を利用してATPをつくっています。NAD+は、ATPをつくるために必須であり、NAD+がなくなると生物は死んでしまいます。

サーチュイン(SIRT)
の活性化

老化抑制のメカニズムを知る上で、大切なものがサーチュインという酵素。聞き慣れない名前ですが、細菌から哺乳類まで幅広く生物に存在するタンパク質のことで、老化・寿命の制御に関わる特別な酵素です。ヒトには7種類のサーチュインがあり、全身の臓器の老化を制御していますが、通常は休眠しています。NAD+は、7種類すべてのサーチュインのスイッチとなります。つまり、加齢とともにNAD+が低下することでサーチュインのスイッチが無くなり、臓器や組織の機能が低下すると考えられています。

NMNはNAD+上昇を介して、
サーチュインを活性化し老化を抑制する

NMN老化抑制図解

ここまできた!
老化・寿命研究の最前線

これまでNMNの有効性の実験で、マウスに1年間NMNを投与したところ通常のマウスに比べ、中年太り(体重増加)、加齢によるエネルギー代謝の低下、骨密度の低下、眼の機能低下など多くの臓器の機能低下が抑えられることがわかりました。加えて、糖尿病、アルツハイマー、心不全、腎不全などその他の疾患にも効果があることが明らかになっています。
つまり、NMNによる明らかな抗老化作用が確認されたのです。

サーチュインが関与する疾患

サーチュインが関与する疾患の例

Cell Metab. 2018 Mar 6;27(3):529-547.

サーチュインファミリーの
機能と関連疾患

分子名
局在部位
機能
関連疾患
SIRT 1
核、細胞質
糖代謝、脂肪酸化、サーカディアンリズム、炎症
糖尿病、認知症、寿命
SIRT 2
核、細胞質
細胞増殖抑制、DNAダメージ、炎症
癌、炎症性疾患、
心疾患、寿命
SIRT 3
ミトコンドリア
エネルギー(ATP)産生、クエン酸回路、
電子伝達系・酸化的リン酸化、アミノ酸代謝、
脂質代謝、タンパク質代謝、
活性酸素(ROS)、ミトコンドリア品質管理
心疾患、神経変性疾患、
急性腎炎、癌
SIRT 4
ミトコンドリア
アミノ酸代謝、脂質代謝、クエン酸回路
癌、肥満
SIRT 5
ミトコンドリア
脂質代謝、解糖系、活性酸素、尿素サイクル
癌、心疾患
SIRT 6
ゲノム安定性、テロメア、セントロメア制御、
DNA修復、糖代謝、脂質代謝
癌、炎症性疾患、
心疾患、寿命
SIRT 7
リボソーム生合成、細胞ストレス応答
代謝性疾患、癌、寿命

Introductory Review on Sirtuins in Biology, Aging, and Disease,1st Edition. 2018 Academic Press.

老化抑制を期待して、
NMNを日常的に摂取する

NMNは、母乳や緑黄色野菜にも含まれており、ブロッコリーやアボカド、枝豆など食品からの摂取が可能ですが、その含有量は極微量です。なおかつ、NMNが体内で変換されるNAD+は、加齢とともに徐々に減少し、50代後半で若い時の半分程度になり、さらにその後も減少していくため、食事だけで補うことができなくなります。そこでサプリのような形でNMNを補填し、老化現象を抑制しようということなのです。
NMN含有量 図

食物中のNMN量

食品
NMN含有量
mg/kg-food
食品重量
kg/250 mg※-NMN
NMN 250 mg※相当に達するには
どれだけ食べればいいか?
備考
枝豆
5 - 19
14 - 54
20,000個
3g /粒 豆:さや=1:1重量
ブロッコリー
3 - 11
22 - 100
4,000房
350g / 株 25g /房
きゅうり(種)
6
44
140g /きゅうり
きゅうり(皮)
7
38
140g /きゅうり
キャベツ
0 - 9
0 - 28
28個
1kg /個
アボカド
4 - 16
16 - 70
600個
170g /個 120g (可食部) /個
トマト
3
84 - 96
600個
150g /個
マッシュルーム
0 - 10
0 - 24
2,000個
12g /個
牛肉(生)
1 - 4
60 - 416
2,000ステーキ
150g /ステーキ
エビ
2
114
10,000尾
10g /尾

※ 現在、NMNの臨床研究において1日にヒトが摂取している量

Cell Metab. 2016 Dec 13;24(6):795-806.

生ミルク中のNMN量

NMN含有量
μM in milk
NMN含有量
mg/L-milk
NMN250 mg※相当に達するには
どれだけ飲めばいいか?(L)
備考
ヒト
6.1
2.0
122
0.9
0.3
832
市販の牛乳には含まれない
バッファロー
0.0
0.0
0.3
0.1
2,494
ヤギ
2.1
2.1
356
ロバ
0.4
0.1
1,870

※ 現在、NMNの臨床研究において1日にヒトが摂取している量

Food Chem.2017 Apr 15;221:161-168

明らかになりつつある
NAD+低下のメカニズムと
細胞老化の関係

老化に伴うNAD+消費、分解の増加、NAD+合成の減少が各組織の機能低下へとつながりますが、
これには細胞老化がその大きな一因となっていることがわかっています。
明らかになりつつあるNAD+低下のメカニズムと細胞老化の関係

NAD+, NMNの分解を促進する
CD38(分解酵素)

免疫細胞を中心に、主に細胞表面上に発現するCD38が
加齢に伴う組織中のNAD+, NMNの低下を引き起こす
原因となっていることが、インビトロ試験で判明

※ Chini et al.,Nature metab 2020、
Chini, C.C.S., Peclat, T.R., Warner, G.M. et al. CD38 ecto-enzyme in immune cells is induced during aging and regulates NAD+ and NMN levels. Nat Metab 2, 1284–1304 (2020). https://doi.org/10.1038/s42255-020-00298-z
Covarrubias, A.J., Kale, A., Perrone, R. et al. Senescent cells promote tissue NAD+ decline during ageing via the activation of CD38+ macrophages. Nat Metab 2, 1265–1283 (2020). https://doi.org/10.1038/s42255-020-00305-3

NAD+, NMNの分解を促進するCD38(分解酵素)※
〈 老化細胞によってCD38の発現が増加 〉〈 CD38 (分解酵素) によるNAD+およびNMNの分解 〉

CD38(分解酵素)によるNAD+、NMNの分解を抑える食品由来成分

エンジュの花(キク科)や玉ねぎの皮、リンゴの皮、イチゴ、ベリー、ヒマワリ などに含まれるケルセチン、ルテオリン、アピジェニンなどの成分はCD38の発現を抑え、NAD+量とNMN量が増大することがインビトロ試験で判明しています。

Chini et al., Nat Metab 2020

CD38(分解酵素)によるNAD+、NMNの分解を抑える食品由来成分
ケルセチン ルテオリン アピジェニン
CD38(分解酵素)の働きを抑える
ことで、
  1. ① NMNから合成されたNAD+を分解から守り、NMNの効果を増強
  2. ② NMNを分解から守り、働く時間を長く保つ

CD38の働きを抑える食品由来成分によりNMNの細胞活性化作用に対する影響を調べました。
その結果、期待される効果の概念図が下図になります。

  • ・NAD+分解抑制作用については、ヒトCD38タンパク質を使った試験で確認済み
  • ・NMNの作用については、細胞で確認
CD38の働きを抑える食品由来成分によりNMNの細胞活性化作用に対する影響を調べました。

NAD+測定の実現

前述でも記載されているように、NAD+は身体の中でエネルギーを産生するために重要な役割を担う物質です。
最近の研究では、老化に伴って全身のNAD+量が低下し、それによる様々な臓器でのNAD+量の低下が老化や加齢による身体機能の低下や疾患の罹患に関与することが明らかにされつつあります。
それによりNMNの摂取を中心にNAD+を増やす様々な取り組みがなされている中、その結果を確認する方法はこれまでありませんでしたが、2023年、帝人/NOMONからヒト全血中のNAD+測定に関する論文※が発表され、全身の臓器をめぐる血液を見ることにより、これまで難しいと言われていた血液中のNAD+濃度を安定した状態で、簡便に測定することが可能になったのです。

※Anal. Bioanal. Chem., 2023

〈 NAD+テスト検査結果イメージ 〉
このNAD+ テストを多くの皆様にご利用いただくことで、ご自身のNAD+量の推移がわかることで、健康について考えるきっかけとなり、健康状態の改善に繋がると期待しています。

<NAD+と老化関連疾患>
NAD+は以下のような老化関連疾患との関係性が報告されています。

Case:1 神経変性疾患
NAD+の神経保護作用については多くの報告があり、NAD+合成系に含まれる酵素が様々な神経変性疾患に関与していることも報告されています。これらの報告から、NAD+の代謝が神経変性疾患において重要な役割を持つことが示唆されています。
Case:2 がん
多くのがん細胞では有酸素下での嫌気的解糖が亢進することが知られており、多くのがん種においてNAMPTが過剰に発現していることも知られています。また様々な研究結果から、NAD+代謝の阻害ががん治療のターゲットになる可能性も示唆されています。
Case:3 代謝性疾患
NAD+前駆体投与により、サーチュイン活性化を介した様々な代謝制御が試みられています。動物実験ではNMNやNRの投与による耐機能異常や肥満の改善も報告されています。
また、年齢や疾患などに応じたNAD+の推移がわかったり、これまでの血液データと相関させることにより、NAD+と様々な健康状態の関係が明らかになっていくことが期待されています。
抗酸化作用により
細胞を守るわさびのチカラ
わさび
スルフォラファン
6-MSITC
( 6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート )
全粒穀物で腸内環境を整えて、
健康維持・健康寿命の延伸を
<スーパー大麦>
バーリーマックス®

NOMONとは

LIFE IS LONG.

ヒトは100年の人生を歩むチカラを、
手にしつつあります。
その中で1日でも長く
健康でいられるように、
NOMONでは
AGING HALLMARKSをもとに、
老化を研究し、
人類の若返りに挑戦しています。

あなたらしさを全うできる
人生を送ってほしい。
それが私たちNOMONの願いです。